ストライプが暗号化ウォレット会社Privyを買収し、暗号化ビジネスの領域をさらに拡大

アメリカの決済処理大手Stripeは6月12日に暗号ウォレットの基盤となる企業Privyを買収することを発表しました。この取引は今後数週間内に完了する見込みで、具体的な条件はまだ公開されていません。買収が完了すると、PrivyはStripeの傘下に入りますが、独立した製品として引き続き運営されます。

Privyの主な製品は、埋め込まれたウォレットであり、開発者にとってより簡素化されたユーザーの入門体験を提供することができます。ユーザーは助記詞を記憶または記録する必要なく、暗号ウォレットを作成し、サポートされているアプリで直接資産を保有したり操作を実行したりでき、サードパーティのウォレットに接続する手順を省くことができます。このデザインは、ユーザーが暗号アプリを使用する際のハードルを大幅に下げています。

Privyの共同創設者兼CEOであるHenri Sternは次のように述べています："初期の暗号ウォレットは機能が強力ですが、一般ユーザーには使いにくいものでした。開発者はユーザーをプラットフォームの外に導かなければならず、これがユーザー体験を損ない、ユーザーの転換を妨げました。この抵抗は、暗号分野の将来の発展を根本的に制限しています。"

2021年に設立されたPrivyは、Sternと前Auroraの創始エンジニアAsta Liによって共同設立されました。同社は最近、Ribbit Capitalが主導するラウンドで1500万ドルを調達し、総調達額は4000万ドルを超えました。データによると、Privyの今年3月の最新評価額は2.3億ドルです。

Privyは、その技術が3年間で業界全体に広く普及し、7500万以上のアカウントと1000の開発チームをサポートしていると主張しており、顧客には複数の主要な暗号アプリケーションや伝統的な業界の革新企業が含まれています。

今回の買収について、Stripeの共同創業者兼CEOパトリック・コリソンは次のように述べています。「PrivyのウォレットをStripeとBridgeの資金流動機能と接続することで、次世代のグローバルインターネットネイティブ金融サービスを実現できることを非常に嬉しく思います。」

Stripeの暗号化ビジネスの展開は2014年に遡ります。技術的な制約から一時的にビットコイン決済業務が中断されたこともありましたが、同社は常に暗号通貨に対して楽観的な姿勢を持ち続けました。2024年、Stripeは再び暗号分野に参入し、USDCやUSDPを含む複数のステーブルコインをサポートするステーブルコイン決済機能を導入しました。

2024年末、Stripeは11億ドルでステーブルコイン決済プラットフォームBridgeを買収しました。これは同社にとってこれまで最大の買収取引であり、ステーブルコイン分野における重要な配置を示しています。今年5月、Stripeは世界100カ国以上でステーブルコインアカウントサービスを開始し、暗号化決済インフラをさらに拡大しました。

Stripeの一連の動きは、同社が大手テクノロジー企業から従来の銀行まで、さまざまな顧客の暗号製品に対する需要の高まりに応えるために、暗号金融サービスを積極的に展開していることを示しています。Privyのウォレット技術を統合することで、Stripeはユーザーにより完全で便利な暗号決済ソリューションを提供できる見込みです。

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